こんにちは!ちゃぴまるです。(https://x.com/zk_poke)
今回初めてリバティ圏内の19位を達成できた構築を紹介させていただきます。
完全にクローズドBO1に特化したパーティですが、WCSに参加される方々にも何かしらヒントになると嬉しいです。
戦績 SVダブルバトル S20(レギュG)
TN:zaka
最終19位(レート1996.3)
①構築コンセプト
とにかく押せ押せで相手を上から薙ぎ倒すパーティです。
持ち物は、
- アタッカー3匹:こだわり3種
- サポーター3匹:行動保証系アイテム3種
と、役割遂行に特化させています。
結果的にダブル最強技である、
- 守る
- 猫騙し
- この指止まれ(怒りの粉)
を一つも採用していません。
また、積み技もない構築に仕上がり、現環境ではかなり珍しいパーティになったのではないかなと思います。
②構築の考え方
※以下、実際の時系列順ではありません。強い要素に途中で気が付いて変えたりしているので、「構築経緯」ではなく「構築の考え方」としています。
■アタッカー枠
環境で強いとされているポケモンを適当に組み合わせて回してみたところ、以下が所感として得られました。
- ある伝説に強くしても、他の伝説に対して不利な構築になりがち
- 特に、白馬、黒馬、ミライドン、カイオーガは火力が高すぎるため、受け出しがほぼ効かない
→対策ポケモンを用意しても、うまく対面を作れなかった場合、簡単に盤面が崩壊する - 物理伝説はアイテムを有効活用しづらい
(クリアチャームを持たせたいが、使わない試合もあり、アイテムが無駄になる)
上記を踏まえ、以下がポイントだと考えました。
- 小手先の対策を行うより、半減だとしても上から火力でごり押し、「対面有利/不利」という概念を無視するのが手っ取り早い
- 禁止伝説は特殊を使った方がアイテムも含めた構築全体のパワーが上がる
- 白黒ミライオーガに抗えるポケモンの数を増やし、極力対面できる確率を上げることが重要
上記を踏まえ伝説枠は、
初動から安定した高火力全体技を高速で放てる特殊伝説のメガネ黒馬バドレックスとし、
一般枠は、物理で強力なポケモンを選ぶことにした結果、相手の行動補償を破壊できるスカーフ水ウーラオスを採用することにしました。
また、もう1体早くてパワーのあるアタッカーを考えた際に、ブリザードランス・アストラルビットを半減にでき、白黒に抜群をつけるパオジアンが最適と考えました。
③の考え方に則ると、パオジアンはカイオーガ・ミライドンに対してもある程度仕事ができると使い勝手が良いです。
そこで、草テラスを採用し「水・電気」を受けられる形としつつ、①の考え方に則り、鉢巻での採用としました。
耐久が低めなアタッカーを並べているため、狩り残しによる盤面崩壊を防ぐ意図があります。
※パオジアンは物理側の耐久調整の指標になりやすく、珠パオまでは調整基準になりえてしまう
■サポーター枠
上から薙ぎ倒すがコンセプトのため、追い風構築に簡単に上を取られてはいけません。
対抗の追い風枠としてエルフーンを採用。
・アンコールによる、相手の守る・猫騙しの抑制
・Sがトルネより早いため、タスキトルネに相対的に強い
ことがトルネロスとの差別化点です。
また、水ウーラの微妙に足りない火力を補いつつ、白馬に強めなペリッパーを採用。
ここまでで守るがないことで、猫騙しがきついことと、「上から制圧したくても先制技(特に不意打ち、迅雷、グラスラ)に縛られてしまう」という状況を防ぎつつ、トリル対策を担えるリキキリンを採用。
上記で、6匹の並びが完成しました。
■補足 ‐テラスタル環境におけるこだわりアイテム×手助けの強力さ‐
今回こだわり3種をフルに使っていますが、メガネ・鉢巻を手助けと組み合わせると通常の2.25倍の火力が出ます。(雨下の水流連打×手助けも同様)
これは考えれば当たり前なのですが、意外と意識下からは外れている気がします。
つまり、パオの氷技/悪技、もしくは黒バドのアストラルビットが、「基本的には抜群以上の火力」が出せるという、なかなかのぶっ壊れだと個人的には思っています。
※すなわち、抜群相手に等倍テラスを切られても関係なし
③個体紹介
(画像はすべてバトメモさんにて作成)
黒馬バドレックス
■調整意図
HB:
水ウーラの水テラ特化水流連打を99%耐え
陽気A252振りザシアンの+1巨獣斬を15/16耐え
S:最速135族抜き調整を抜けそうなところ
C:残り
■詳細
技構成は割と一般的なメガネ黒馬かなと思います。
ケビンさんのPJCS本戦構築をお借りした際のノマテラの使用感が良かったのでそのまま採用しています。
※ケビンさんのPJCS本戦構築
【PJCS決勝大会13位】構築記事
— ケビンのポケモン (@pokemonofkevin) 2024年6月5日
「輝け!シャイニングバドレックス」
予選敗退から1年で日本13位まで駆け上がった、ケビン式対戦フォーメーション!
離脱したサーフゴーの想いを乗せた、ケビン史上最強で最高のチームです。是非使ってみてね!https://t.co/E2qubRAfNN pic.twitter.com/rCMHsWZ9Be
一時ノマテラは黒馬ミラー以外で腐っていると思い草テラなども試しましたが、無効タイプでないと黒馬ミラーでゴリ押されることがわかったのでノーマルにしています。
抜群が少なく良いテラスタイプだと思います。
逆に、「黒馬を使うと相手のノマテラがきつい」というのは事実ですが、「相手のノマテラについては無視して、ノマテラの隣のポケモンを可能な限り最大限倒したり削ったりして、裏のパオやウーラで締められるようすること」を意識していました。
相手の裏にいそうなポケモンとこちらの裏の相性を考え、場合によっては「ノマテラは最悪切られて良い」というスタンスに割り切る。
(ちなみにこれは予想外のノマテラに対応しきれると言っているわけではありません笑 ザシアンやウーラオス、ハバカミまでは一応ケアしていました。)
裏にこの指持ちや威嚇持ちを残されると、ノマテラ+この指や、ノマテラ+ガエンをされるとノマテラのポケモンをウーラオスのインファイトで倒せなくなるおそれがあるので厄介です。
相手のノマテラのポケモンをどこまで削って置くべきか、は考えておく必要があると感じました。
パオジアン
■調整意図
D:テラス時、メガネミライドンの特性込みフェアリーテラスマジカルシャイン(ダブルダメ)15/16耐え
S:最速トルネ抜き抜き
A:最大
※C個体値0
■詳細
この構築の異質な部分。鉢巻を持たせたパオジアンの火力は凄まじく、かなり活躍しました。
135族という激戦区において、50%で負ける同速勝負に付き合うよりは、攻撃に特化した方が良いと考え意地っぱりにしています。
想定外の火力を押し付けられ、 手助けと組み合わせればテラスを切った(抜群じゃない)大体のタケルライコも確1が取れます。
悪技は地獄突きより噛み砕くを推奨します。
こだわってしまうため、半減相手に対しどこかでBダウンを引けるとアドなため。
草テラバーストは主にカイオーガ・水ウーラに打ちます。
特にS19 1位の耐久系の瞑想カイオーガに対し、威嚇/リフレクターが入っていても確1を取れる等、活躍してくれました。
聖剣との選択になりますが、水テラスも多い環境なので、試した結果こちらの使い勝手が良かったです。(とはいえ草技でこだわって良いことは少ないので、要注意)
テラバースト採用のため、C個体値は0です。
(災いのつるぎ・鉢巻の効果を踏まえると、常に物理参照で打てた方が火力が出るため)
Sの実数値もエルフーンの方が速い調整としており、がむしゃら+パオの動きが大変強力です。
草テラはモロバレルやウルガモスの怒りの粉を無視できるという点もとても偉かったです。
水ウーラオス
■調整意図
S:準速(最速黒バドレックス抜き)
A:特化
■詳細
普通の特化です。
耐久テラも候補にはなりましたが、アタッカーがペラペラなこの構築において悠長なことはしてられないので、火力アップアイテムを持たない水ウーラは一致テラスでの補強としました。
グラスラや迅雷による縛りはリキキリンを採用することで解除しています。
エルフーン
■調整意図
H:がむしゃらのため個体値0
■詳細
普通の型。主に追い風構築やテラパゴスに対して選出します。
Hの個体値を下げるべきかは諸説です。
個人的には脆すぎると感じた反面、H個体値0だと「HP満タンがむしゃら+アイススピナー」でHB特化リキキリンが確定圏内に入るなど、倒せる範囲が絶妙に広がるためH個体値下げを採用しています。
ちなみにがむしゃら+鉢巻パオのアイスピor噛み砕くが等倍で入った場合、B実数値143の相手までは確定で飛ばせます。すごい。(B特化モロバレルなど)
テラスはゴーストテラスです。
裏にエルフーンを取っておいて、ザマゼンタとの詰め盤面でボディプレスをアンコールして拾った試合が何試合かありました。
ペリッパー
■調整意図
HB:ウッドハンマー15/16耐
S:追い風下最速135族抜き
■詳細
調整ラインがよく分からなかったので、アルカナさんのPJCS本戦構築の調整をそのままお借りしました。
大体の技を1発耐えてくれるため、良かったのではないかと思います。
特に困らなかったので調整は変えていません。
※アルカナさんの構築
リキキリン
■調整意図
HB:A特化ブリザードランスを98.1%で2耐え
HD:暁ガチグマのいのちのたまハイパーボイスを2耐え(80.1%)
■詳細
環境に一定数存在していた、電磁波オーロンゲをカットする意味でもすごく重宝しました。
ゴリランダーやタケルライコの前で、出来るだけ居座ることが仕事であるため、オボンを持たせています。居座って手助けしているだけで強いです。
ブリザードランスとハイパーボイスなどを受けてトリル返しができるように鋼テラスを採用しています。
イカサマの枠はハイパーボイスやマジカルシャイン、サイドチェンジなどとの選択になります。
構築全体でガオガエンへの干渉方法が少ないので、素テラバーストも良いかもしれません。最後まで迷っていたので結論はありません。
パオ・水ウーラが相手の水ウーラに対して干渉しづらいため、サイコノイズではなく、サイコキネシスで処理速度を高めています。
④主な選出
基本的にはアタッカー3体を選出。サポート枠は以下の要領で相手に応じて選択。
▼エルフーン
・追い風構築
・テラパゴス
・Sブースト系
▼ペリッパー
・ザシアン・ザマゼンタ・寿司(水ウーラの火力補強)
・晴れ
・イーユイ入り構築
▼リキキリン
・オーロンゲ入り構築
・猫2枚以上
・パオ・ゴリラ・ライコが2対以上
・パオカイ/パオエンテイ
サポート枠が競合した場合、優先度はリキキリン>エルフーン>ペリッパーになることが多いです。サポート2枚までは許容。
⑤有利/不利構築
■苦手
- 白馬を中心としたガチトリル
「まもる」がないので、トリルを凌げません。手助け不意打ちで何とかするか、リキキリンで鋼テラを切ってトリルを返すしかありません。
選出段階やこだわり役の技選択段階で、トリル指導役を倒すためのルートを想定しておくことが大事です。 - この指役を多く採用している構築
この指ノーマルタイプには全体技のアストラルビットが効かない等、指でごまかされてる間にアタッカーがやられやすいため、苦手構築です。
この指役を倒すのにウーラオスを捨て駒にしてしまうと詰んでしまうことが多いので、誰をどこで失うかは常に意識する必要があります。
■イーブン~微有利
ミライドン、テラパゴス、黒馬
■有利
ザシアン、ザマゼンタ、カイオーガ、晴れ
⑥上記踏まえた改善点
サポーター役が多いので、追い風要員をペリッパーに兼任させるのも手かと思います。個人的にはエルフーンのがむしゃら性能(特に対テラパゴス)を評価しているのもあるので難しいところです。
トリルに抗え、怒りの粉が使えるモロバレル等を空いた枠に入れるのはありかと思います。
⑦レンタルコード(Rental Code)
⑧スペシャルサンクス
シーズン最終盤にPoFinさん(X:https://x.com/fnpkmn)にも構築を使っていただき使用感をFBいただきました。
PoFinさんありがとうございました!
⑨最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました!
感想・質問等はXのDM等で気軽にお声掛けください!
(https://x.com/zk_poke)
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「執筆お疲れ様代」を設けさせていただきます。
頑張って速攻で書いたので、もしよければお願いいたします🙇
(おまけで守るを切ったことについての個人的な感想を書いておきます)
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